近年、サウナにとりつかれ現世に帰って来られなくなったとウワサされるマンガ家タナカカツキが、ついに軽い口を開きサウナについて語り出した。サウナに関する名言が読みたいナ、と思ったらサウナ道=サ道をどうぞ。 ( 第1回から読む )
第8回 検査
朝起きたら、いきなり耳が聞こえなくなっていた――。最初は気にしていなかったけれど、ネットで検索すると怖い記事がたくさん引っかかってくる。
このままじゃえらいことになる、やっぱ医者に診てもらおう、と急いで出かけました。
病院に着くと、まず最初に本当に耳が聞こえないのか確かめるテストを行いました。個室に入ってふわっふわのヘッドホンをして、いろんな周波数の音を聞かされる。
それ、全部聞こえるんですよ。蚊が鳴くくらいの小さな音ですけど。あれ? 聞こえるやん、と。つまり耳の機能的にはパス、クリアしちゃったんですね。

次は耳抜きのテストです。なんせ毎日、多いときは1日2回もサウナに行ってる。いつも湿度の高い空間にいるせいで、耳の中に水分が入ってしまった可能性も考えられなくはない。でも、これもパス、正常です。
テストの結果を見た医者いわく、「どこも悪くないです」と。そんなこと言われたら、拍子抜けしますよね? とはいえ耳の閉塞感はあるし、聞こえにくいのは事実です。
今後どうしたらええんやろ……と不安になっていると、「ただそういう患者さん増えてます」そして「自律神経失調の疑いがあります」と。耳そのものには異常がない、だとしたら精神や、ていう理屈です。
そして質問用紙を渡されました。「食事がのどを通らないですか」「死にたいと思うことはありますか」「何か心配事はありますか」――こんなたぐいの質問に「はい・いいえ」で答えていく。
でも、どれもぜんっっっっっぜん当てはまらないんですよ。なぜならサウナに行ってて健康的でしょ? 気持ちは前向きやし、ごはんもバンバンおかわりしてる。
医者は「もっと調べないとわかりませんが、現時点では――」と前置きしてから、
うつ病 という診断を下しました。


その日は、ひとまずのお薬として耳の中の空気圧を調整する薬を処方してもらい、診察が終わりました。

<つづく>





























